精霊が棲まう世界で、剣や魔法、気術を競い合うソルミナティ学園。ノゾムは実力主義のこの学園で、「能力抑圧」――力がまったく向上しないアビリティを授かってしまった。その上、身に覚えのない中傷の噂によって幼馴染みや恋人も失い、周囲から蔑まされるようになってしまう。それでもノゾムは、血の滲む努力を続け、体を苛め抜いてきた。なにも考えないですむように、逃げるように、ただひたすら体を鍛え続けてきた。しかし能力は一向に上がる気配がなく、希望が見えない毎日に心身ともに疲れてきっていたある日。ノゾムは、深い森の中で巨大な龍に遭遇する。絶体絶命のその時、見えたのは体に巻きついた鎖。それをめいっぱい引きちぎったとき、今まで鬱積していた力のすべてが解放されて……!?
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